まず第一に「休養・睡眠」ですが、もし毎日が本当につらいのであれば、薬物治療で少しずつ通常の状態に戻すことも1つの方法です。うつ病は脳の神経細胞の働きに異常が生じ起きるとされています。自分に合う薬が見つかれば、今よりも少しずつ前に進むことができ、気持ちが楽になります。 人によっては薬物治療はマイナスなイメージをお持ちの方もいるかと思います。うつ病の薬である「抗うつ薬」は神経細胞間の情報伝達する神経物質の働きを高める作用があります。生活に大きく支障がでている場合は、脳の異常により、正しい判断ができなくなっていることもあります。薬の効能と副作用をしっかりと理解したうえで服薬すれば不安になることはありません。まずは、一人で悩まず、心療内科の先生に不安があることも伝えて、自分の状態にあった薬を処方してもらいましょう。
現在、うつ病に使われている「抗うつ薬」は、1、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)2、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)3、NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)4、三環系、5、四環系の5種類があります。 抗うつ薬は、即効性があるものではないため効果が表れるまでに数週間かかります。すぐに効果がみられないからと言って中断することはせず、心療内科の先生の指示に従い、一定期間継続をしましょう。特に飲み始めは、「吐き気がする」「ふらつく」「日中眠気がひどく動けない」など、副作用が出る場合があります。気になったことは、次回の通院時に心療内科の先生に伝えましょう。 また、自分にあった薬を飲み始めると症状がよくなったり、悪くなったりを繰り返します。自己判断はせず、薬を飲み続け、元の生活ができるようになるまで焦らず、ゆっくりと治療をすることが大切です。